次世代ゲームエンジンUnreal Engine 5 の情報が開発元のEPIC GAMESより正式に公開されました!
アンリアルエンジンはゲーマーなら一度は聞いた事のある単語ですが、いまいち理解できない方も多いはず、
UE5によって何がどう変わるのか、初心者でも分かるように簡単に解説していきます!
まずはこちらのPS5での解説&デモ映像をご覧ください ↓
ゲームエンジンとは
ゲームエンジンとはゲームの動作を処理するために用いられる共通のプログラムです。
ざっくり説明すると3Dモデルや音、プログラムを全部ぶち込んで料理するためのキッチンみたいな感じです。
ゲームを開発する際、一番最初に決めるのが自社(内製)エンジンを使うか外部エンジンを使うかです。
外部エンジンを使うメリットは迅速な開発ができる事、技術者の拡大が容易な事があげられます。
外部エンジンはUnityやUnreal Engine ,Cry Engineなどが有名。
自社エンジンは独自の設計を行いたい場合に使われます。
MMOで説明すると、キャラクリに幅を持たせたい黒い砂漠やPSO2は自社エンジンが使われています。
アンリアルエンジンの特徴

Unreal Engineはエピックゲームズが開発したゲームエンジン。現在UE4.25までリリースされています。
UE4は2003年から開発が進められ、2008年半ばまではティム・スウィーニーたった一人で開発していたそう。
2015年3月2日以降、登録や使用が完全無料になり誰でもインストールして使うことができるようになりました。
(一定の売り上げを超えると5%のロイヤリティを支払う必要があります。)
UE4の特色は柔軟性やグラフィック、アセットマーケットにあります。
Unityが小規模なゲームに向いているのに対して、UE4はAAA級と呼ばれる大規模なゲームに向いています。
(解説するとめちゃ長くなるので割愛)
UE4は最近のゲームだと、ドラゴンクエストⅪやFF7リメイク、キングダムハーツⅢ、BLUE PROTOCOL、鉄拳7、フォートナイト等多くのゲームに採用されています。
UE4と何が違う?
UE5では主に2つの革新的な技術が使われています。
ポリゴンのNaniteとライティングのLumenです。
音声のNiagaraやアニメーションに関する技術も紹介されていました。
専門家ではないのでにわか知識で解説します。(笑)
Nanite

ポリゴンに関する新技術、Naniteについて解説します。
公式ページの抜粋です。
仮想化マイクロポリゴンジオメトリの Nanite によってアーティストは自由に目に見える限りのジオメトリディテールを作成することができます。Nanite 仮想化ジオメトリによって数億、あるいは数十億ポリゴンの映画品質のソースアートであっても Unreal Engine に直接インポートできるようになります。ZBrush のスカルプトからフォトグラメトリスキャンから CAD データまですべて、インポートすれば機能するようになります。Nanite ジオメトリはリアルタイムでストリーミングされスケーリングされます。もうポリゴン数のバジェットも、ポリゴンメモリのバジェットも、ドローカウントのバジェットも気にする必要はありません。ディテールをノーマルマップにベイクする必要も、手動で LOD を作成する必要もありません。そして品質の損失もありません。
専門用語多すぎでは(笑)
要約すると、ポリゴンを無制限に使って超リアルに描写できるよ!!という事です。
Naniteは仮想化されたジオメトリ(物体のデータ)をストリーミング(リアルタイム)で読み込む事でメモリやロードの問題をある程度解決しています。
今までは限られたポリゴン数の中でいかにリアルに見えるか工夫してきた歴史がありますが、それを気にする必要がなくなる、
映画と全く同じレベルで物体を描写できるという事です。(実際はロードに時間がかかったり容量爆上がりしちゃうので制限はありますが)
ただ、そんなリアルなアセット(素材)を作れる企業はなかなかいません(笑)
そして性能の低いswitch移植のハードルも高くなるでしょう、、( ;∀;)
Lumen

ライティングに関する新技術、Lumenについて解説します。
公式ページの抜粋です。
Lumen は完全に動的なグローバルイルミネーション ソリューションで、シーンやライトの変更に対して即座に反応します。レイトレーシング向けの特別なハードウェアは必要としません。このシステムはキロメートルからミリメートルまでの規模の巨大で詳細な環境において、無限のバウンスと間接スペキュラ反射を利用し、ディフューズ相互反射をレンダリングします。Lumen を使用することで、アーティストやデザイナーはさらに動的なシーンを制作できるようになります。例えば、時間経過による太陽角度の変化、懐中電灯の点灯、天井に穴を開ける爆破などに対して、間接ライティングが適応的に変化します。Lumen によってライトマップのベイクが終わるまで待つ必要も、ライトマップ UV の作成の必要もなくなります。時間が大幅に削減されます。アーティストが Unreal Editor の中でライトを動かすだけで、ライティングの見た目はゲームをコンソールで実行した場合と同じになります。
要約すると、壁を壊したらそこから光が漏れる、みたいな演出がめっちゃ簡単になるよ!!という事です。
Lumenでは、動的にライティングを計算、操作できるようになりました。
今までは光源や地形が決まっている場合、事前にライティングを計算しておく事(ベイク)が一般的でしたが、そのせいで開発に時間がかかったり、地形そのものを変える演出が難しかったりという問題がありました。
動的にライティングを計算する事で、ライトアップの作成やら事前計算やらに費やしていた時間を削減できるという作り手側のメリットも大きいです。
その他
音声システムのNiagaraについても軽く言及がありました。
洞窟の崩れる音からコウモリの羽ばたく音まで現実以上の臨場感があります。
サウンドフィールドレンダリングで空間化されたオーディオを再生できるとあったので、UE5ではより空間的な概念で環境音を作りこめるようです。
アニメーションについても解説がありました。
アニメーションが自然に見えるよう、地形に合わせて姿勢を動的に調整。またシームレスなアニメーション遷移を可能にしたそう。
超自然に扉へ手を置いているのがわかります。
段差で足が突き抜ける時代は終わりました。
ゲームがどう変わる?
上記の革新的技術によって映画級の3DCG をリアルタイムで操作できるようになりそうです。
モニタやコントローラーの進化も合わせると、とんでもない臨場感が得られそうですね。
しかしながら、UE4のグラフィックをフルに活かしてるゲーム自体あんまりないのでだいぶ先にはなりそうですが(笑)
互換性
UE4は現時点でUE5への前方互換性があるとアナウンスがありました。
つまり現時点で最新のUE4を使用している場合はスムーズにUE5へ移行できるのではないでしょうか?
これはBLUE PROTOCOL大勝利ですね(笑)
リリースや移行はいつ頃?
正式リリースは21年後半になる予定。
現世代コンソール、次世代コンソール、PC、Mac、android、iosに対応
フォートナイトは21年中期にUE5へ移行する模様です。
まとめ
以上、UE5のざっくり解説でした!!
ゲーム界にとって数年に一度の大イベントなのでワクワクしますね(笑)
今後一年間かけて少しずつ情報が公開されていきますので、その都度まとめていきたいと思います。